衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第13号

○淺沼委員長 次に議院の豫算の件について御相談いたしたいと思いますから、事務總長から御説明を承わることにいたします。

○大池事務總長 この前衆議院の方の追加豫算の大體の建前の御説明を申し上げまして、數字をおあげしたのでありますが、その後大藏省方面と種々交渉いたしました結果、大體はつきりした目途がわかりましたので、ただいまその數字等を十分に整理いたしておるわけでありますが、壱應私から御了承を願いたいと思つおります。先日差上げました追加豫算の數字は議員歳費は増加というものに基きまして當然に必要なもの、それから先日法案として通りました議員の特別手當、この新規の追加、それを議員旅費の百圓が弐百圓になりました當然の追加、それに國政調査旅費、これがやはり議員竝びに證人及び口述人は先日のものではいりましたので、それを含めました當然の増加が含まれております。それに常任委員會の會議費で、壱つの委員會五萬圓平均を要求いたしまして、大體百萬圓を見たのでありますが、これに種々の關係で壱應――さらに將來は將來として、この場合は三萬圓平均の弐十壱委員會に對する六十三萬圓ということになりまして、これだけは減つたわけであります。そういう點で御了承願いたい。

 それから常任委員長の專用自動車購入費、これは認められまして、當然の必要のものとなつたのであります。それに事務總長給の當然の増額竝びに圖書購入費、その他特別な數字がありますが、これも壱應その數字は大體において認められたのであります。それに職員の待遇改善費といたしまして、各省官公吏の千八百圓案に基くもの、これは當然のものとなつたわけでございます。それから營繕費の増加といたしましてたくさんの必要營繕事業をも設けてありました。この項目的なものはことごとく了承されたわけであります。

 國會職員の待遇改善に關する經費は後に詳しく御説明申し上げます。以上待遇改善の國會職員以外のすべての經費につきましては、本院の要求は、壱應全部了承されたのでありますが、御承知の通り追加豫算の大きなわくがありまして、そのわくの關係で數字の點におきまして本院の方と向うと相談をいたしまして、數字上の整理をいたし、もしそれによつて足りない場合には次の議會なり、通常議會なりでその不足分は全部出すということで、壱應の數字の整理になつておるわけであります。

 それから國會職員の待遇改善の問題でありますが、超過勤務手當の問題は、法律に基く當然の弐割五分を下らざる程度というのによるわけでありますが、これは各省のこれに對する經費の割當が今給與局の方で關係方面とも折衝の上大體きまつておるわけであります。それをそのまま國會職員に適用されることは、各省と本院との仕事の性質上、内々に伺いました數字ではとうてい困難でありますから、豫算面からは制肘を除いて、實際にかかつた必要なものを頂戴することに交渉をいたしております。

 それから先日皆さんの御同情によりまして衞視宿料の増加、七品料の増加、速記者特別手當の増加竝びにそれ以外に當然考えなければならない職員に對する特種手當竝びに議會の終りました際の議會手當等の要求をいたしておりました。その各項目の點については給與局竝びに主計局としても、その意のあるところは十分考えねばならぬことでありますけれども、御承知の通り千八百圓案をつくります際にあらゆる手當等はこれを豫算から除いて千八百圓案というものが考えられたわけであります。從いまして現實に今貰つております衞視宿料竝びに速記者特別手當を減らすことは既得權利の侵害であるから、これはそのまま認められるけれども、新たに増額するということは根本的の問題と關聯がありますので、豫算の要求からは何としてもできないという立場になつておるのであります。從いましてこの點は壱應豫算の面からはずしまして、給與局竝びに主計局と爾後においてこれが折衝に當ることによつて、あとは數字の整理をいたして追加豫算を要求をいたしたい。從いまして、ただいまの皆さんの御同情によりました職員の待遇改善の問題につきましては、あらためて何らかの方法を\xA1

もつてこれが實現を期するようにいたしたいと思つておるわけであります。從いまして先日あげました數字が大きなわくの關係で、壱應の原則を認められましたが、この議會に出すべき追加豫算としての數字に變更を來したわけでありまして、それの壱應整理いたしたものを持つておりますから、それを今差上げますが、そういう程度で本年度の追加豫算の請求を早くいたしませんと、追加豫算の確定案に支障を來しますので、壱應その程度で御了承を願いたいと思います。議員諸君の分に對しては、常任委員會の費用五萬圓の豫定が三萬圓に減額をされたという點が實質的に差があつたのであります。それ以外は給與局の方で認めたものについては必ず出すということを政府の方でも認めておりますので、給與局の方と職員の待遇改善についてはただいま折衝中でありますので、そういう便法によることにお願いいたしまして、壱應追加豫算の請求書はただいまお手もとに差上げました數字のものを出したい。その數字は今度の新しい豫算の編成上の要求形式になつております關係でこういう數字になつたのでありまして、それで御了承を願いたいと思います。

○林(百)委員 そうするとこの前の特別手當はあの通り通るのですか。

○大池事務總長 あの通りは困難です。しかしその實體を與えるべく盡力したいと思います。ただいま職員組合と私の方と折衝しておりますが、職員組合の方で數字についてはいろいろの意見があるようであります。追加豫算の面から落されることは今日の政府の態勢からやむを得ない。それはよろしい。あとの數字の問題で私どもが給與局を通じて折衝いたします分については議論があるようであります。私どもの方で壱應この程度のものは何とかできるであろうという見越しをつけました數字は職員組合の方にも内示してあります。

○林(百)委員 もしその交渉がこの議院運營委員會で協力する方が交渉しよいという場合には、やはり議院運營委員會で協力する方法も委員長ひとつ考えていただきたい。

○淺沼委員長 大藏省の關係については、先日も職員の待遇改善の問題について事務當局に私も伺いまして、なるべく要求を容れてくれるようにと申しておきました。また本日の空氣を傳えて何らかの形式で出してもらうように努力いたします。