衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第15号

○淺沼委員長 そういたしましたら、議長發議でこれを行うことにいたします。しかし將來のこういう問題の取扱いにつきましては、常任委員會があつて、常任委員會の委員長なりに壱應御相談をぜひ願つて、それで問題を<a href="http://xn--n8jya1fpdtc793yfkbb18dvp2i.com">処分</a>していくように事務當局では願いたいということを附け加えて議決いたしたいと思いますが、異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○淺沼委員長 さようにいたします。外交委員長、その點で御了承願いたいと思います。

○安東義良君 ただこれだけを申し上げたい。理事會を通じてアチソン氏に對しては、日本國民はおそらく共鳴しておるだろうと思う。さればこそ、きようの新聞を輿論として見れば、大體において讃美し、信頼しておる。そこを議會がこういう機會にある程度まで表わすことが何で惡いだろうか。われわれ日本國民の大部分が、信頼觀念をもつてこれを表わすのがなぜ惡いか。單純に儀禮的な扱いをするということについては、私は感心しません。これが私の率直な意見です。

○淺沼委員長 いろいろ御意見もありますが、この問題はこれで決定いたしたいと思いますが、いかがでしようか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○淺沼委員長 さよう確認をいたします。ほかに議題はありませんか。

○松岡議長 土曜日に向うの人から會いたいというので、參議院の事務總長と私ども三人で會いに參り、相當長い時間話してきました。そのときの樣子をかいつまんで申し上げると、どうも議會運營を見ていると、常任委員會があるにかかわらず、特別委員會を多くつくり過ぎる。干渉するわけではないが、常任委員會の權威をなくするおそれがあるから、この點は考えてもらいたいということであつた。

 もう壱つは、感謝決議が多過ぎはしないか。そこまでは言わなかつたが、私の想像によれば、日本民族の死活問題とする食糧について感謝決議をする。また石炭三千萬トンの壱月ぐらい少し突破したといつて感謝決議をするが、結論的に言えば、議長の感謝でいいではないか。仰々しい決議案の形をとることはどうであろうかと言つておられた。せつかくの議會の感謝決議の效果が減殺されるようなことはないかとの注意をしておられた。その點を申し上げておきます。要するにすべては議會の權威に歸する。率直に言えば、議論すれば議論の餘地はある。政黨政治である以上、三派の人々は自分らの政策を行わすための三派内閣だと考えているに違いない。またそうでない方方は、他の觀點から議論があるに相違ないが、三派聯立内閣だから三派の人が自主的に政府をして實行せしめようというのがわれわれの態度である。議會で勝手ほうだいなことをして、議會を通じて政府にやらすことは、政黨内閣においては翰單に通らない。政治の實際の上から、單純な形式論に對して言うことがないではないけれども、それを議論する必要もないと思つたから默つて聞いていたが、要するに議會の權\xA1

威をあらしむるという根本趣旨は大いに傾聽に値するものがあつた。殊に官舎問題に對して、外務大臣官舎の豫算と議長官舎の豫算についても、事實は追加豫算の上にそんなことは何ら現われていないのにもかかわらず、妙な調子でそういう問題に觸れて、聞くところによると參議院議長官舎の豫算はえらく<a href="http://xn--n8jya1fpdtc793yfkbb18dvp2i.com">供養</a>されて、それを外務大臣官舎に比較すると六分の壱にも足らない。すると國會の議長の値打は外務大臣の六分の壱に足らぬような考えも起つてくるということに對して、それは日本の現状が、計劃して新しいものを建設しなければならぬのであるが、あるものを買うというので、少し大き過ぎてもそれを買わなければ他にない。あるいはそまつだと思つても、それでなければ家がない。それを買うということで、大臣が壱千萬圓、議長官舎が七百萬圓ということがあつても、決してそういうことを意味するのじやない。それは日本が戰災のために家がなくなつておる特殊事情によるものだと言うておきました。

 さらにG・H・Qとの聯絡問題をやかましく言つておつた。G・H・Qと議會との聯絡は自分のところにすべての問題について輯中されているのであつて、他のセクシヨンから直接議會にどうこうというようなことはないのと同樣に、議會の方でも委員長が議長を通さないで勝手に出かけてくるということは絶對にやめてもらいたいという希望なのです。しかし個人的に何か事情を知りたいと思つて訪ねる人の場合、それまで禁ずるのは不穏當だ。そこで結局は議會として公式にG・H・Qを訪問したのであるかどうかということが明瞭になるようにしておくことが必要であると思います。委員會でそういう必要のある場合正式に議長に届け出ていただきまして、事務局にあらかじめ何か印刷したものを準備しておきまして、正式な訪問としてウイリアム氏のところに電話をかけて、ウイリアム氏の方から、その係に聯絡をとつてもらう。それが議會の公式の訪問で、その他のことはまつたく個人的な問題として扱つてもらう。大體こういうことに話合いをつけてまいりました。その點どうぞ各委員會に徹底するように皆さんからお傳え願います。