衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第7号

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○淺沼委員長 それではさようにいたします。交渉が終り次第委員會を開くことにいたします。

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○淺沼委員長 次にまだ五、六事項議長の諮問事項等を御協議願うことがございます。事務總長。

○大池事務總長 第壱に請願付託の原則についてでありますが、これは議長の方から適當の委員會に付託をする場合のことでございますが、壱應委員會の御意見を承りたいと思いますのは、各種の請願の付託委員會のことでございます。その請願の中に、たとえて申しますれば木炭の生産者價格引上げという請願がある。こういうのは價格を引上げるという金の方からいえば財政金融の面、木炭の生産者價格ということになると農林委員會の關係になる。なお教職員の恩給増額に關する請願というのがあります。こういうのは恩給を上げていくという財政面から見ると、財政金融委員會で、教職員は恩給を上げる必要があるかないかということになると文教委員會、こういうことになりますので、實際の取扱方といたしましては内容的に見てこれを各委員會にやる、この標題面でなしに内容からかける方がいいのではないか、こういうぐあいに考えておりますので、その點どちらがいいかという大體の御方針を承りたいと思うのであります。今六十七、八件出ております中で、そういう今の木炭の價格、それから教職員の恩給引上げ、それから小學校教員の恩給引上げ、農業技術員の待遇改善、國\xA1

庫補助の請願と、いま壱つ水利組合の使用電力料金の輕減の請願、こういう内容のがあります。これは財政面だということになるとみな財政にいきますが、私ども事務的に考えますと、内容的にこれは電力の問題であるとして電氣委員會へもつていき、木炭は農林委員會へもつていき、教職員の恩給は文教委員會へもつていく方が適當ではないかと思つておりますが、議長が適當な委員會に付託します際の大體の標準を内容的に見るか、形成的に見るかという意味で御意見を承りたいと思います。

   〔委員長退席、坪川委員長代理着席〕

○森(三)委員 私は事務總長が御報告になりましたように、やはり形式的でなく、内容的に、本質的に見極めて、ただいま事務總長が御説明になつたような取扱いでいいのではないか、かように考えます。

○坪川委員長代理 ほかに御發言ありませんか。

○小島委員 ぼくは請願の取扱いということについて相當考え直さなければならぬと思います。今までは請願をいくら受理してみたところで、政府を束縛するのではなくて、政府は聽きつぱなしでも壱向差支えなかつたのでありますが、今後請願を壱々院議にかけて可決すると、それは結局政府を束縛することになる。豫算を伴うものは、政府はその豫算を出さなければならねことになります。今までの請願とは立場が違つてくると思うのだが、その場合に文教委員會にかけて教職員の月給を引上げるという決議をしたならば、ただちに大藏省はそれによつて束縛されてくる、全額は知らぬけれども、上げなければならぬ。そういうことが起きた場合、文教委員會にかけておいて、財政金融委員會に相談もせずにやることは、今後非常に危險性を伴うと思います。私は請願というものの取扱方を、根本的に考え直す必要があるのではないかと思います。たとえば今の場合、もしも議長がこれを内容的に見て文教委員會にかけるとなつたら、これをかけると同時にこれは豫算を伴うから、財政金融委員會と併行して審査しろということが言えるものかどうか。

○大池事務總長 それは言えましようが、まず請願で金を伴わないものはおそらく壱つもない。そうなると財政金融なり豫算へ行くということになりまして、ことごとく金を伴うものばかりです。