衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第15号

○安東義良君 理事會は全員が出席できませんでしたから報告しなかつたわけでありますが、その意向は外務委員長から發議することが順序ではなかろうかという意見でありました。

○淺沼委員長 それではただいま事務總長から報告のありましたアチソン大使竝びにその壱行の不慮の逝去に對して弔意を表することを院議に諮ることに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○淺沼委員長 さよう決定いたします。つきましてはその取扱方法について御協議を願いたいと思います。どういう形でやりますか。

○松岡議長 その問題につきましては昨日來心配しまして、これはG・H・Qに眞否を確かめることをしなければならぬので、實は問合せにかけまわつておつたのですが、ちようどウイリアム氏が參られましたので、同氏の意見も聽いたようなわけであります。たとえばマツカーサー元帥に對して感謝することは、單にマツカーサー個人に對する感謝ではなくして、聯合軍の總司令官に對する感謝である。アチソン氏の場合においても對日理事會の議長として、また日本に理解あるマツカーサー元帥の政治顧問たる同氏に感謝の意を表するということは、同氏が對日理事會の議長であり、マツカーサー元帥の日本占領政策遂行の諮問機關である對日理事會を代表する議長という點で、別に差支えないと考えます。

○小島委員 私は對日理事會の性格はそういうものではないと思う。私は議長が議長として個人的にやられるということならいいが、院議をもつて決議することについてはどうも外交上の點がいかがかと思いますが、しかし皆さんが差支えないとおつしやれば、私も別に差支えはありません。

○大池事務總長 その點を私から補足して申し上げますが、實は小島さんの御意見のようなことを私も考えたのであります。從つてウイリアムさんが昨日見えたのを機會に、院議をもつてこういうことをやることが、どうかということと、やるとしてもその用語も餘程愼重を要することであり、壱方外交上の影響なども考えねばなりませんので、その時期竝びにやることの可否、及び弔詞の字句等については十分打合せをいたしましたところ、やられることは結構であろう。それからやるとなれば時期を失しない方がいい。字句については非常に愼重を要することであるから、壱應案ができたら、そのコツピーを見せてもらいたいということでありましたその案文はいずれまた交渉會で御發表申し上げて修正の餘地があれば差支えないわけですが、壱應つくつたものを昨晩飜譯して關係方面に差上げたところ、今朝になつて、案文については何ら異存はないとのことでありました。

○淺沼委員長 ただいま小島君からも意見が出まして、議長竝びに事務總長から追加の説明がありましたが、先ほど決定したことを確認するに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○淺沼委員長 それではさよう決定いたします。この取扱いに關しては外務委員長からも申出がありますが、いかがに取扱いましようか。