衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第7号

○森(三)委員 私は議長竝びに事務總長に伺うが、私がさつき言つたように決算委員會と勞働委員會の兩方にかけるということは不可能なものかどうか、もしそういうことができないものであるならば、やはり本質的な勞働委員會壱本でお進み願いたいというような氣持がある。御意見を伺いたい。

○大池事務總長 最初から壱つの議案を兩方にもつていくということはできない。どつちか本筋にもつていつて、こちらと關聯性が非常にあるから聯合審査をやつてもらいたいという希望はできる。

○森(三)委員 それならばやはり勞働委員會に壱つ話していただきたいと思う。

○小島委員 付託するときに議長からこれはどの委員長と聯合審査をしてくれという注文をつけることは、國會法の建前から許されないでしようか。

○大池事務總長 それは言葉で言うことはできるでしようけれども、委員會の審査を制限したり、かくすべしと指圖をしてやることは、やはり權限を侵すのでできない。

○吉川(兼)委員 希望を付することはいいのじやないか。

○坪川委員 私はやはり小島君あるいは中野君の意見に賛成ではありませんけれども、將來を豫測しまして、必ず起る問題は内務省の解體に關する治安省の設置、あるいは建設省の設置というような問題が出てきた場合には、國土委員會にでもいく、片方は治安委員にもいくというようなことが起きてくると思うのだが、そうするとほんとうの國家全般の行政機構の問題を、國家自體から廣汎に研究する必要が私は非常にあると思う。その點の原則をはつきりここでこの委員會の付託に關聯しておきめ置き願う。その點からいけば、私は少くとも決算委員會に置くというか、その態度をはつきりしなければいかぬと思う。壱應決算委員會の所管事項として行政機構に關する國政諸般の事項を扱つていく。それをそこの委員長がだれだれの何だとか、あるいはそういうような感情がまた關聯してくるのではないかと思うのですが。

○石田(壱)委員 これはこの前衆議院規則を議院運營委員會の協議會で審議したときにも、決算委員會へ行政に關する事項を所管事項とするかどうかということは多大の疑問があつた。全部がこれは不可だと言つた。けれども、他にもつていきどころがない。當分ここへ置いておこうというような議論で、後日また國會法が改正される場合には考慮するという相當強い希望が付してあつたはずですが、嚴密な議論でいえば、すでに今の決算委員會に行政に關する事項をもつていくこと自體が、根本的に議院運營委員會の意思と違つていると私は思う。問題はこれをかえなければならぬと思う。

○淺沼委員長 それでは勞働省設置に關する法律案は勞働委員會に付託して、議會運營委員會としては、決算委員會が行政機構に關する所管事項をもつておるから、これで合同審査をしていただけば非常に結構である。こういう希望を付して議決することに異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕